2020年09月06日
葬儀にはどのような意義があるのでしょうか
葬儀とは故人との最期のお別れの場ですが、葬儀の意味は実に様々な考え方があります。これは、悲しみの場と考えられることが多いように思われがちですが、他国では死者の新たな門出として明るく葬る場合もあります。日本においては特に宗教の考え方が深く関係しています。
故人の宗教観や、参列者の宗教観により多少意味合いが異なる場合もあります。とは言っても、基本的には多くの場合、死者とのお別れを偲ぶ会とされると同時に残された者のために行われる儀式です。葬儀の流れや方法は宗派により多少異なりますが、本葬の前夜にお通夜がもうけられ、死者とのお別れをするのが一般的です。
本葬もお通夜も宗派や地域により方法が異なりますのでよく調べてから参列するほうが良いでしょう。本葬では、火葬がほとんどですが、故人が好きであった物や長年愛用していた品物が棺に入れられ、遺体と共に火葬するということがあります。
これは死者へ対する想いと、あの世でも寂しくないようになどという意味があると言われます。またこの儀式は死と生について考える場でもあります。未だ生を知らず、焉んぞ死を知らんという故事があります。すなわち、私たちが死と生の意義を感じることができるのは他人の死からです。
遺体を直面することにより、死とはどういうことなのか、また、改めて生きることについて考えさせられる場ともなります。つまり、悲しい儀式に見られがちですが、人が生きた証しを残す場であり、生きることへのメッセージを受けとる場とも言えます。こうした意味を充分に認識し、しっかりと故人を葬る場と考えましょう。