2017年10月02日
弔電に表われる故人様への気持ち
人の訃報に触れますと、大切な方であったり親しい方であればあるほど、すぐにでも駆けつけ、葬儀に参列して、ご遺族や友人達と一緒にお見送りしなければなりません。しかし、遠距離であったり、どうしても都合がつかなかった場合は、やむなくお香典を人に言付けた上で、電報を打って弔意を表すことになります。
電報を打つ方は、お悔やみの文面の他に、押し花や刺繍などの装飾が施された台紙を選び、その気持ちを最大限に伝えようと努めますが、やはり最後のお別れに参列できなかった残念な気持ちや、申し訳ない気持ちを抱え込んでしまいます。
一方、弔電を受け取った喪主をはじめとするご遺族は、相手に対して嬉しく思い、感謝すると共に、その顔を頭に浮かべては、懐かしい記憶も蘇らせることができます。と同時に葬儀の最中に披露される電文は、故人の人間関係や人望を表しており、ご遺族はその内容や差出人のお名前を聞いて、さらに感謝の気持ちを新たにします。
会社の業務上の付き合いで、事務的に打つ電報も多く見かけますが、やはり自分の気持ちは電話帳に記載されている例文そのままではなく、自分の言葉で伝える事が大切です。故人や残されたご遺族の事を頭に浮かべ、お世話になった思い出を懐かしみながら、悲しい気持ちを抑えて、気持ちを込めた最後の言葉を贈るのが弔電です。
その気持ちは故人にも届くばかりか、残されたご遺族にも大きな心の支えとなり、中には何度も読み返す方もいらっしゃいます。