2017年11月13日
律宗は儀式などを行わないのが特徴
律宗という宗教の名前を聞いたことがあるという人も、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。この宗教を日本に伝えたのは、かの有名な鑑真(がんじん)だと言われています。鑑真は、日本へこの宗教を伝えるため、何度も過酷な航海にチャレンジしたというわけです。
まさに、命がけで伝えたと言っても過言ではないでしょう。命がけでこの宗教を伝えた結果、視力を失ってしまいましたが、何とか日本へ上陸することに成功し、この宗教の教えを伝えたというわけです。この宗教の教えには、戒律をしっかりと徹底的に守るという教えがあります。
万が一、戒律に背いたのであれば、僧侶になることはできません。それはすなわち悟りを開くことができないということになります。よって、戒律の研究をすることと戒律を守るということを実践するということを行っていくというわけです。
律宗の総本山は、唐招提寺などであり、南都六宗の最大の特徴とも言えることは、葬儀や祭礼などをまったく行わないということです。南都六宗の宗の字は、学僧の学派という意味であり、奈良時代にできた南都六宗の主な活動と言えば、仏法や経典などの学問の研究がほとんどでした。
よって、平安以降にできた仏教宗派のように、布教をしたり信仰をしたりして儀式を行うということはしません。もしもこの宗教を信仰する人たちが葬儀を行うときには、他の宗教の僧侶に依頼をして、その宗派での葬儀を執り行うということになっています。